グローバルな日系体験

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全米日系人博物館


第一グループ
「文化形成:コミュニティとアイデンティティ」


テーマ
「日本人」が「日系人」になるその変貌過程を探索する事を目的とする当研究プロジェクトの第一の焦点は、日系コミュニティである。文化形成の概念は、我々の研究にとって重要である、なぜなら、それは、エスニック集団(この場合は、日系)が自らのコニュニティと生活スタイルを正当化し、市民権を得るまでの過程を指すからである。文化形成が含むのは、多元社会での独自のエスニック文化の発展であり、それは、日系人は、自らのアイデンティティとコミュニティを意識的に能動的に作り上げる創造者であるという前提に基づいている。

言語: スペイン語
司会: レイン・ヒラバヤシ
報告者: ドリス・モロミサト・ミアサト(6月24日 木曜日)
エミ カサマツ(6月25日 金曜日)
録音者: アリソン ナカモト(ボランティア)6月24日
マリア テルヤ (ボランティア)6月25日

参加研究者: ラウル・アラキ、マルセロ・比嘉、レイン・ヒラバヤシ、エミ・カサマツ、
マリア・エレナ・オオタ・ミシマ、ドリス・モロミサト・ミアサト、
聴講者: キミエ・ナガタ(インターアメリカン・ディベロップメント・バンク)

レイン・R.ヒラバヤシによる報告書

 ラウール・アラキ氏の研究レポートの第一部は、ペルーへ移民した日本人一世男性の詳細なオーラル・ヒストリーからなっています。参加研究者は、氏の研究が描き出した細かな史実とニュアンスに多大な評価を与えました。アラキ氏の研究の第二部は、彼と非日系人の同僚が行った「ペルーにおける日系人のポピュラー・イメージ」と題する研究からなっています。統計的に有効な抽出法は用いられていませんが、両氏は、ペルー社会の様々な日系、非日系グループに接触するよう努力しました。アラキ氏が焦点をあてた問題点は、日系に関するイメージ及びイデオロギーと、一個人が持つ実体験との間に、どうしてこのような大きな差異が存在するのかという点です。


 ドリス・モロミサト女史は、その研究報告書のなかで、ジェンダーと、男性らしさ、女性らしさという概念が、ペルー日系人の間でどのように形成されているかに焦点を当てます。女史の研究には、象徴的、政治的なレベルを含む、様々な分析レベルが用いられています。そういった意味で、女史は、公的、私的の両面で日系ペルー人の生活にジェンダーがどのような影響を与えているかに興味を示します。この研究の中で女史は、日系女性は日系コミュニティが個人的成長またキャリア志向の妨げになると感じていることを発見しました。この日系女性による日系文化の否定は、日系人のペルー社会への統合を意味するのか、それとも日系コミュニティの否定を意味するのかという問題が彼女の研究の核心となっています。

 比嘉マルセーロ氏の研究は、アルゼンチンのデカセギ現象の歴史に焦点をあてます。また、比嘉氏は、今回のコンフェレンス中、繰り返し強調してきた点を再度強調しました。それは「日系」という概念は、比較談話・研究のための便利な道具ではありますが、同時に日系コミュニティ内の多様性や日系の所属する国の間の相違にも留意する必要があるというものです。

   次に、マリア・エレーナ・オータ女史は、研究に使用するアンケート用紙を提示し、(1)どのように配布する予定であったか、(2)配布が様々な理由でいかに難しかったかを説明しました。女史のアンケート用紙は、メキシコで全国的に配布される予定で、その中には、教育レベル、職業、国内の人口移動など、基本的な統計資料が含まれます。女史の研究の重点は日系人が日本人の祖先を持つものとして、またメキシコ人としてどのように自身を位置づけているかという問題です。



 次にエミ・カサマツ女史の報告書に移ります。女史の研究は、実務的な提案書です。まず、パラグアイの政界における重大な危機と汚職を指摘した後、女史は、若い日系世代が国家の指導的立場につき、あらたなコミットメントと政府の行動の基準をパラグアイ政界に持ち込むようにするには彼らがどのように訓練されればよいかという問題に取り組んでいます。女史はまた、日本文化と文化遺産にある伝統的価値観が、パラグアイの「有効な社会的、経済的発展」をもたらすのに役立つかを強調します。

 最後に、レイン・ヒラバヤシ氏が研究発表をおこないました。氏の研究テーマは、選挙による政治力の向上で、アメリカ大陸の諸国において、日系人が政治的公職につくために用いた方法が3種類あると主張します。第一は、20%以上の日系人口を持つ選挙区が、選挙を通じて獲得する方法。第二は、日系人口は多いけれども全体に対する割合は低い場合で、この場合は、多文化連合の形成による方法が用いられるようです。最後に日系人で政治的公職を手にしたもので、日系コミュニティとは完全に隔絶された場合があります。