即日発表 - 2021年10月19日

プレス連絡先:

Masako Miki - mmiki@janm.org - 213-830-5636

JANM

声明:1940年代の日系学生に対するUSCの謝罪と名誉学位の授与を支持します


南カリフォルニア大学(USC)がこのほど、第二次世界大戦中に家族と共に強制収容され、同大学を退学せざるをえなかった当時の日系人の学生に対して公式に謝罪し、元学生の故人に名誉学位を授与するという決定をしました。全米日系人博物館(JANM)は同大学のこの決定を支持します。

戦後、彼らの多くがUSCに復学することなく、また同大学より成績表の発行を拒否されました。そのため大学で学ぶという夢を諦めざるを得なかった人も少なくありませんでした。

「故人に名誉学位を授与するというUSCの行いは、かつて学生たちが深い痛みと苦難を経験したことを認めるものです。これは深刻な不公正を認識していく大切な一歩だと考えています」とアン・バロウズJANM館長兼CEO。「亡くなったご親族がかつてUSCに通っていたこと、また遅ればせながらもこのような名誉を受ける資格があることをいまだにご存知でないご家族がいらっしゃることは、戦時中の人種差別による嘆かわしいレガシーです」。

JANMボード・オブ・トラスティーズの副理事長であるロバート・T・フジオカにとって、このたびのUSCの行いは彼の父親が苦しんだ不公正をUSCが認めたという意味を持つものです。

「ほかの多くの二世のように私の父も、1942年の暗黒の日々に政府やUSCが彼にしたことを批判することは一度もありませんでした。私たちが子供の頃、父はジャッキー・ロビンソンがメジャーリーグの人種の壁を破ったときのことを話し、セントルイス・カージナルス(フジオカの父はセントルイス大学歯学部を卒業)と、過去の出来事があったにもかかわらずUSCトロージャンズの両チームを応援していました」とフジオカ。「75年の歳月がかかったかもしれませんが、USCは、長い間耐え忍んできた父やほかの日系人学生に対して、ようやく過ちを正してくれました」。

USCのウェブサイトによると、USCは2012年に当時存命していた二世学生の一部に名誉学位を授与しています。しかし今年になって方針が変更されるまで、故人に学位を授与することは認められていませんでした。

1942年2月19日に大統領令9066号が発令され、西海岸に住む日系人が米国内の僻地に置かれた強制収容所に収容されることになった時、USCには100人以上の日系人学生が在籍していたと同大学は推定しています。

USCは2022年4月にカリフォルニア州パサデナで名誉学位授与式を行う予定で、元学生とその家族を探しています。詳細については、niseispr@usc.eduにご連絡ください。


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1985年の設立より、全米日系人博物館(JANM)は日系アメリカ人の経験を共有することによって、アメリカの民族的・文化的多様性への理解と認識を深めています。ロサンゼルスのダウンタウン、歴史あるリトルトーキョー地区に位置するJANMは、伝統的な博物館のカテゴリーを超えたハイブリッドな施設で、日系アメリカ人の声を伝えるとともに、あらゆる人が自分たちのヘリテージや文化を探求できる場を提供することを目指しています。1992年の一般公開以来、JANMは70展以上の展覧会を開催し、そのうち17展はアメリカのスミソニアン博物館やエリス島移民博物館をはじめ、日本や南米の主要な博物館など世界各地を巡回しました。当館についての詳細はjanm.orgをご覧いただくか、ソーシャルメディア@jamuseumでフォローしてください。