Full Institution name
Japanese American National Museum
Machine Name
janm

ロサンゼルス生まれのスタンリー・ハヤミはごく普通のアメリカのティーンエイジャーです。アルハンブラのマーク・ケッペル高校に通い、学校の様子やアーティストや作家になる夢を日記に綴っていました。しかし時は1942年、彼は家族と共にワイオミング州のハートマウンテン強制収容所に送られるのです。十代のスタンリーが記した言葉やスケッチは、まるで窓のように彼の日常生活や感情を切り取っています。その中でスタンリーは家族の収容や徴兵、国のために戦うことの意義について赤裸々に語っています。

1944年、スタンリーはアメリカ陸軍第442連隊戦闘団に徴兵されました。この日系人部隊は、その規模と従軍期間においてアメリカ史上最も多くの勲章に輝いた部隊です。彼が家族に送った手紙には、ヨーロッパ戦線での苦難が打ち明けてはいるものの、両親を心配させないよう努めて明るいトーンで綴られています。スタンリーは19歳の時、イタリアで戦闘中に仲間を救出しようとして命を落としました。それでもスタンリーのレガシーは、遺族からJANMに寄贈された日記やアート、手紙などを通して生き続けています。

5月は「アジア系・太平洋諸島系アメリカ人ヘリテージ月間」であり、全米日系人博物館(JANM)では、5月1日のバーチャル・ガラ&オークションを皮切りに、ひと月にわたってさまざまなイベントやアクティビティを予定しています。

一般に広く公開するガラのバラエティ・ショーでは、多彩なエンターテイメントとスペシャルゲストが登場します。オンライン・ショーの司会は、俳優のデレク・ミオ氏、俳優のジュリー・リー氏、コメディアン&俳優のエイミー・ヒル氏です。オンライン・オークションも一般公開しており、入札は5月1日午後8時(PDT)に締め切ります。

アジア系・太平洋諸島系アメリカ人ヘリテージ月間中、JANMはさまざまなバーチャル・イベントを開催します。
 

JANM, Our Promise

 

JANMの8500万ドルの目標を掲げる資金調達キャンペーンは、当館を再生し、増幅し、伝え、未来を確かなものとします。
さらに詳しく

 

昨日のミネアポリスでの判決は、何世紀にもわたって続いてきた偏見と社会的不公正を克服することに国が注力すべきであることを示す重要なリマインダーです。デレク・ショービンを有罪とした陪審員評決は、ジョージ・フロイド殺害が有色人種に対する制度的レイシズムの長い歴史の一部であるという事実をくつがえすものではないことを、当館は認識しています。しかし、この判決が癒しと和解への一歩となると希望を持って考えています。

この裁判だけにとどまるのでなく、この先も人種差別や差別を克服するための闘いを続けていくと、ミネアポリスや全米で声が上がっています。全米日系人博物館(JANM)もその声に加わります。

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かつて「オリエンタル」とカテゴライズされ、自らの国アメリカで、まるで外国人のように扱われていたアジア・太平洋諸島系アメリカ人。この特別展は、彼らが「アジア・太平洋諸島系アメリカ人」として政治的な意識とアイデンティティーを獲得し、人種差別的なステレオタイプをはねのけ、人権を求めて立ち上がり、失われた自らの歴史を取り戻し、新しい文化的表現を生み出してきた時代をふりかえるマルチメディア展です。

展示する映像や写真は、1970年にロサンゼルスで設立されたアジア・太平洋諸島系アメリカ人のメディアグループ「ビジュアル・コミュニケーションズ」のコレクションです。一人一人が集まり一つの共同体として力を合わせたとき、私たちは現実を変えていく力を持ちます。この展覧会が描き出すアジア・太平洋諸島系アメリカ人の歴史はその記録であり、私たちが持つ可能性を思い出させてくれるものであり、そして、いま私たちは何をすべきかと問いかけてきます。

全米日系人博物館(JANM)は、4月16日(金)から一般に再開館いたします。入館料は無料ですが、事前予約チケットが必要です。予約なしでのご入館は受け付けておりません。

「JANMは常に、地元のコミュニティや国内外からの訪問者が集い、考え、学び、祝うことのできる活気ある空間であり続けてきました。このたび当館は再開館し、私たちのミッションにとって非常に重要である、物理的なつながりを再構築する準備を整えました。この数週間、アジア系のコミュニティに対する人種差別や暴力の高まりが常に私たちの念頭にあります。とりわけ先週アトランタで起きた忌まわしく悲劇的な殺人事件を受け、心が乱れる困難でつらい日々が続いています。傷を癒し、再生の場としてJANMを提供することは、当館が今、提供できる最も重要な役割の一つだと考えています」(JANM館長兼CEO、アン・バロウズ)。

全米日系人博物館JANM)は、アトランタで8名が犠牲になった銃乱射事件を受け、犠牲者の方々のご冥福を祈るとともに、このような殺害行為を強く非難します。

この凶悪犯罪については現在も調査中ですが、動機が何であれ、アジア系に対するヘイトクライムが急増していることから、全米のアジア系コミュニティではこの事件以前から高くなっていた恐怖感がさらに高まっています。

JANMの館長兼CEOであるアン・バロウズは「人種、宗教、性別、性的指向、その他の特徴を理由にした暴力は非難されるべきものです。この事件の動機はまだ調査中ですが、アジア系に対する人種差別の風潮は無視できません。また新型コロナウイルスの流行にアジア人を関連づける扇情的な言葉によって、昨年1年間でアジア系に対し3,800件以上ものヘイトクライムが起きています。

JANMとバーチャルでつながる。バーチャル訪問では、ビデオ会議システムを通して、一般来館者や生徒に全米日系人博物館のコレクションに触れていただきます。歴史の大切な教訓が忘れ去られてしまわないよう、伝えていくための新たな方法です。