Full Institution name
Japanese American National Museum
Machine Name
janm

全米日系人博物館(JANM)は、第二次世界大戦中に米国によって強制収容された日系人の一人であったロサンゼルスのティーンエイジャーの手紙やアート作品、手紙を新たな形でよみがえらせた展覧会を7月9日(金)から開催します。

粉々になった生:スタンリー・ハヤミの日記と手紙」展はワイオミング州のハートマウンテン強制収容所での若い青年の生活と、第442連隊戦闘団に従軍したハヤミの手紙に焦点を当てたものです。この日系人隔離部隊はその規模と従軍期間においてアメリカ史上最も多くの勲章に輝いた部隊です。

この展覧会の目玉の一つは、イマーシブな360度ビデオで、スマートフォンやその他のモバイル機器でご覧いただけます。また同展ではハヤミのアート作品、日記、手紙の実物なども展示します。作品や日記、手紙は全て彼のご家族からJANMに寄贈されたものです。観覧には当館ウェブサイトjanm.org/ja/visitより日時指定チケットの事前予約が必要です。

全米日系人博物館(JANM)は、6月9日にトライベッカ映画祭2021で、第二次世界大戦中に米国によって強制収容された日系人の一人であったロサンゼルスのティーンエイジャーの日記や手紙を蘇らせたイマーシブ・エクスペリエンスを発表しました。

『粉々になった生:スタンリー・ハヤミの日記と手紙』は、バーチャルリアリティ、拡張現実、複合現実のプロデューサーであるエンブレマティック社のノニー・デ・ラ・ペニャと、シャロン・ヤマトが、全米日系人博物館と共同で制作したものです。 

「スタンリー・ハヤミの文章とアートに命を吹き込んだこのイマーシブ・エクスペリエンスを通じて、より多くのアメリカ人が戦時下のヒステリーと日系人に対する差別がもたらした悲劇的な結果について知ることができます。ハヤミの短い人生の心を打つ物語は、民主主義と公民権のもろさについての警告です。JANMは一見偶然起きたように見える不幸な出来事が、新たな人種差別の始まりとなるのを何度も目撃してきました」と全米日系人博物館の副館長(プログラム担当)兼アートディレクターのクレメント・ハナミは話します。

全米日系人博物館の沿革

全米日系人博物館(The Japanese American National Museum、JANM)は、日系アメリカ人の歴史を保存し、共有することを目的として設立されました。そのミッションは、アメリカの歴史の不可欠な一部として日系アメリカ人の物語を記録することにより、アメリカの民族的および文化的多様性への理解を深めることにあります。1985年、第二次世界大戦の日系退役軍人と、リトル東京の日系ビジネスマンのグループが協力して、当初ごく小規模な非営利団体として発足したJANMは、1992年の歴史的建造物である旧仏教寺院の建物の修復と、1999年の隣接する近代的なパビリオンの建設のため6000万ドル近くを調達する全国的な組織へと発展していきました。スミソニアン博物館協会公式加盟組織であるJANMは、2010年にアメリカの博物館に与えられる最高の栄誉である全米博物館美術館および図書館サービスメダルを受賞しました。

当館訪問とバーチャル訪問の経済的支援。ビッド・フォー・エデュケーション・プログラムには、毎年、多くのご支援者の皆様から年間数千ドルに上る寛大なご寄付を頂戴しています。これによって毎年12,000人を超える小・中学生と先生方が、当館を実際にまたはバーチャルで訪れています。このビッド・フォー・エデュケーションによって調達した資金は、経済的支援を必要とするタイトル1の学校とグループから訪れる小中学生の来館用バスの費用、入館料、バーチャル訪問料金をカバーします。

この展覧会では、JANMの収蔵品からの数百点の物や資料、写真を交えながら、19世紀後半からの一世の移民に始まり、第二次世界大戦中の強制収容、戦後の再定住、リドレス運動に至るまでの日系アメリカ人の歴史を時系列で紹介しています。

展示している収蔵品の中でも特筆すべきは、ワイオミング州ハートマウンテン強制収容所で日系人らが暮らしていたバラックです。