Full Institution name
Japanese American National Museum
Machine Name
janm

1922年には若次はロサンゼルスの写真業界で写真家として活発に活動していました。そして1925年にはロサンゼルスのリトル東京にあった宮武東洋の写真館でアシスタントとして働き始めました。

東洋の父親は、ロサンゼルスの最初の和菓子職人の一人でした。若次と同じく東洋もまた、芸術の道に進むことを望んでいて、父親の跡は継ぎたくないと考えていました。東洋は地元の写真家H・K・シゲタの元で写真のコースを受講した後、1923年に「パリ写真スタジオ」を購入し、「リトル東京LA」と名前を変えました。東洋の写真館は次第にリトル東京で最も有名な写真館になっていきました。

松本若次は、1889年7月17日、日本の広島県廿日市市地御前で、松本若松とハル(旧姓元山)のもとに生まれました。1906年、父若松はロサンゼルスにある自身の農園を手伝うよう若次を呼び寄せます。若次は日本からカナダのブリティッシュ・コロンビア州のビクトリアまで船で渡り、そこから小船や鉄道でロサンゼルスへ辿り着きました。若次はまず英語を身に付けるため雑用係として働き、その後農園で働くようになりました。若次はグラフィックアーティストになることを強く望んでいました。それは新しい世界へ足を踏み入れるという難しい挑戦であり、また父若松にも反対されているものでした。しかし若次が写真花嫁の木村テエと結婚したあと、若松は農園の経営の仕方をテエに教えました。経営が軌道に乗ったころ、若松は日本へ帰国します。そして若次はロサンゼルスで写真家としての道に進むことができたのです。

downtown hiroshima aioi bridge small

 「松本若次:二つの世界を生きた芸術家 ロサンゼルスと広島、1917年〜1944年」では、写真家、松本若次のレンズを通して撮影された、第二次世界大戦前のロサンゼルスの日系アメリカ人コミュニティーと、1945年の原爆投下前の広島の都市の生活を記録した貴重な写真の数々をご紹介します。

このオンライン展示会では、若次の孫娘にあたるカレン松本と本展のキュレーターであるデニス・リードによるエッセイをはじめ、年表、フォトギャラリー、受賞歴もあるJANMのワタセ・メディアアーツ・センターによる短編ドキュメンタリー映像、また教育アクティビティーなども紹介しています。

全米日系人博物館(JANM、ロサンゼルス)は、開催中の2つの特別展の会期を延長いたします。どちらも第二次世界大戦中の日系アメリカ人の強制収容について、新たな視点をもたらす展覧会です。「BeHere /1942:日系アメリカ人強制収容についての新たな視点」展は2023年1月8日まで、「経と聖書:信仰と日系アメリカ人の第二次世界大戦中の強制収容」展は2023年2月19日までの会期となります。2月19日は、日系アメリカ人の強制立ち退きにつながった「大統領令9066号」に1942年にルーズベルト大統領が署名をした日であり、「追憶の日」と呼ばれています。

全米日系人博物館(JANM、ロサンゼルス)は、「ブルームバーグ・コネクト」上での博物館の新しいデジタルガイドを発表しました。ブルームバーグ・コネクトは、ブルームバーグ・フィランソロピーズが提供する無料のアート&カルチャー・モバイルアプリです。

博物館のデジタルガイドは、来館情報や開催中の展覧会、今後のイベント、プログラム、教材やメンバーシップ情報、メディアアーツやオンラインプロジェクトなどを紹介しています。博物館への来館者、またバーチャルに訪問される方も、このデジタルガイドを使ってJANMについての情報を得て、来館を計画したり、常設展「コモン・グラウンド:コミュニティの心」のオーディオガイドを聞いていただけます。

「ブルームバーグ・フィランソロピーとのパートナーシップは、JANMへの訪問をより便利なものにしてくれます。ブルームバーグ・コネクト・アプリの新しいデジタルガイドは、来館者の体験を向上させてくれるとともに、遠方からの来館者にJANMへの訪問を促し、博物館や文化施設のグローバルなネットワークと当館を結び付けてくれます」と、アン・バロウズ館長兼CEO。

全米日系人博物館(JANM)は、2022年8月13日(土)午前11時~午後5時に「夏祭りファミリーフェスティバル」を対面で開催します。JANMの毎年恒例のこの夏の祭典では、ご家族連れやさまざまな年齢のお子さんが楽しんでいただける文化的なパフォーマンス、クラフト、アクティビティーなどを実施いたします。夏祭りへの参加は無料ですが、事前予約が必要です。

マコトタイコのダイナミックな太鼓演奏、マリアッチ・アルコイリス・デ・ロサンゼルスによる音楽、作家や司書によるインタラクティブなストーリータイム、短冊の願いごと、盆踊りレッスン、お盆をテーマにした折り紙、夏を祝うクラフト、お祭りをテーマにしたフォトブース、景品つきスカベンジャーハント、JANM会員限定の特典などがあるほか、「Be Here/1942:日系アメリカ人強制収容についての新たな視点」「経と聖書:信仰と日系アメリカ人の第二次世界大戦中の強制収容」などの特別展を無料でご覧いただけます。

全米日系人博物館(JANM)は、安倍晋三元総理大臣が奈良市で暗殺されたことに驚き、深い悲しみを覚えています。安倍総理は2015年のアメリカ合衆国公式訪問の際、ロサンゼルスを訪れ、JANMにも来館されました。

「当館はこの恐ろしい暴力と安倍晋三元総理大臣の逝去に衝撃を受け、悲しんでいます。安倍首相は米国との強い結びつきを持ち、長きにわたって活躍してこられた最も著名な政治的リーダーでした。2015年の米国公式訪問の際に当館に安倍首相をお迎えし、日本と日系アメリカ人コミュニティーの特別な関係や歴史的な絆に言及していただいたことは、大変光栄なことでした。深い悲しみの中にいらっしゃる安倍首相のご遺族と日本の皆様に、謹んで哀悼の意を表します」とアン・バロウズJANM館長兼CEO。
 


###

全米日系人博物館(JANM)は、マスケゴ・ノルウェー教育委員会が10年生の上級英語の授業で、『あのころ、天皇は神だった(When the Emperor Was Divine)』の使用を禁止したことを深刻に捉えています。

同教育委員会のカリキュラム計画委員会は、新しい教科書や教材の年次推薦において、ジュリー・オオツカの歴史小説『あのころ、天皇は神だった』をその一つに選びました。アメリカ図書館協会アレックス賞とアジア系アメリカ人文学賞を受賞したオオツカ氏は、この小説で日系アメリカ人家族の強制収容経験を多角的に描いています。

2022年6月13日、教育委員会の教育サービス委員会は、同書が「制約のない」本であって、多様性を促進する意図がない一方で、「多様な」本であることを理由に選定を却下しました。また、委員会はこの小説が含まれることで、生徒が 「なぜこうしたことをしたのかというアメリカ政府の視点」ではなく、日系人の視点からの2冊の本を読むことになり、カリキュラムに「バランス」の欠如をもたらすと主張しました。